いよいよ作業工程に入ります。

用意したのは前回の課題時計
セイコー :ALBAモデル
ムーブメント: クォーツ
キャリバー: Cal.7N43
仕様:3針アナログ表示 カレンダー付
文字板の色とか 針の形とか

ケースの材質とかは色々あるし、
ALBAモデル以外にも使われているので、
Cal.7N43であれば何でも良いでしょう。
バンドは外された状態で配布されました。
まずは性能確認からスタート
1.性能確認
1−01 歩度測定
渡された状態でいきなり測定です。
ここで測定した値を、いきなり解答用紙に書き込みます。
《解答数値》
理由としては・・割愛。
それと、作業に失敗したら歩度は大きく外れるので、どの道 合格はでないから
ここでの数値を使うのが良いでしょう。
ただし歩度測定と消費電力測定は、作業の指針に使用しますので
以後、たびたび測定します。
1−02 日車/曜車動作確認
竜頭0段引きで(引いてないのに0段引きとは、これ如何に)空転すること
竜頭1段引きで、日/曜送りの早送りができることを確認します。
1−03 針回し
竜頭2段引きで、早(時刻)修正ができること、日/曜送りの終了時刻
などを確認しておくこと。
稀に変な固体がありますので、そのときには巻真交換時に
作業内容と注意点がちょっと変わります。
次はケースからムーブメントを取り出します。
2.外装出し
2−01 裏蓋開け
スクリューバックタイプなので、

それ用の工具で。
所謂 スクリューバックオープナー使用。
オープナーの爪でキズを入れると
おそらくは減点対象になるだろうと言われてます。
もちろん 勢い余って 爪で裏蓋に引っかきキズをつけちゃうとNG。
裏蓋が硬い個体もありますので、そのときには無理せず固定台を使いませう。
2−02 電池外し
竹やプラスチックの絶縁性ピンセットで

つかんで電池を取り外します。
あと、電池は素手で触ると皮脂が錆の原因になり
ひいては液漏れの原因なるので、やめましょう。
2−03 電池電圧測定
持ち込んだテスターでも備え付けでも良いので、

外した電池の電圧を測定して
解答用紙に書き込みます。
《解答数値》
小数点の桁を間違えないように注意です。
2−04 消費電流測定
電池を抜いたムーブメントの消費電流を確認します。

測定の際には、プラスマイナスを間違えないように。
今回はメモだけ。 解答用紙には書き込みません。
測定レンジ、測定電圧、測定ゲートは
間違えないように。
2−05 巻真外し
竜頭を0段にして、

オシドリをピンセットやサグリ棒で押しながら
ムーブメントから竜頭+巻真を引き抜きます。
2−06 巻真丈つめ
この工程は、竜頭から巻真をはずし、
はずした巻真を試験官に渡して 新品の巻真をもらいます。
そしてこの新品の巻真を長さ調整して、竜頭と本体に組み付けます。
旧巻真を試験官に渡してから新品をもらうので、現物使用での長さ比較はできません。
2−07 ムーブメント取り出し
中枠を外して、表輪列側(裏蓋側)を上にして、

機械台を逆さまに当て
引っくり返して裏輪列側(文字板側)を
上にしてからケースを持ち上げます。
機械台の上に文字板が付いたムーブメントが
置かれた状態になります。
2−08 巻真取り付け
文字板を持った状態で、巻真を取り付けます。

巻真を入れる時には、必ず回しながら入れること。
2−09 針外し
針の上にビニールのカバーをかけて、

バネ式(弓式)剣抜き器で3針一度に抜きます。
1本ずつ抜くタイプのものもあります。
2−10 文字板外し
1時と8時のところで

文字板が地板に固定されているので
地板と文字板の間にドライバーを入れて、
こじり抜きます。
文字板の足は折れやすいので、
一箇所ちょっと広げたら
もう一方をちょっと広げて、また反対側をちょっと
という風に、一気にでは無く慎重にはずしていきます。
外装出しは ここまで。
次は、機会台の上で カレンダー周りの裏輪列を分解します。

